Nao Tomita

"国立西洋美術館：ル・コルビュジエ（1959）。コルビュジエが日本に唯一残した建築。ピロティや19世紀ホールのスロープなどコルビュジエらしい建築エレメントが豊富。"

"京都国立博物館　平成知新館：谷口吉生（2014）。地上４階、地下２階、景観保護のため高さ15mに抑えられたミニマルな建築。光がたっぷり注ぐエントランスロビーからは博物館の庭園や三十三間堂まで見渡せる借景も美しい美術館。"

"ディアビーコン：ロバート・アーウィン（2003）。Dia美術財団の創設者夫妻は稀代のコンテンポラリーアート・コレクター。25名の作家の個々の作品に最適な場所と展示方法が与えられた、それぞれの「パビリオン」が連続する広大なギャラリー。アンディ・ウォーホール、ゲルハルト・リヒター、リチャード・セラなどのアートが緑に囲まれた空間で楽しめる。"

"イーライ＆エディス・ブロード美術館：ザハ・ハディッド（2012）。ザハにとってはローゼンタール現代美術センター（オハイオ）に続くアメリカで２番目の実作。LAのアートコレクター夫妻が母校ミシガン州立大学に建てた美術館。ステンレス鋼とガラスを使ったファサードや、羽板状の窓もすべて斜めを向いている。"

"アムステルダム市立美術館（新館）：ベンサム・クローウェル・アーキテクツ（2012）。「バスタブ」の愛称で親しまれる。1895年に完成した旧館は30～50年代に増改築が繰り返された。クラシカルな旧館やミュージアム広場の緑の芝との対比が印象的。白い外壁はボートなどに使われる素材で作られた。"

"ブザンソン芸術文化センター：隈健吾（2013）。音楽ホール、音楽学校、FRAC（地域現代芸術振興基金）の展示室などを含む文化複合施設。カラマツ材のパネルを市松状に組み合わせた外壁を通して自然光が差し込み、床に方形の光と影が模様を成す。ソーラーパネルや植栽を施した屋根にも自然と建築の同化を目指す隈イズムが感じられる。"